店舗集客コンサルタントの大島です。
この記事では
- 歯科医院に新規患者が来ない原因と患者数を増やす方法
について詳しく解説しています。
この記事を書く際にTwitterでアンケートを取ったのですが、約40%の方が歯医者選びに「ネット検索」を利用しているとのことでした。
【歯医者の探し方に関するアンケート】
歯医者さんに行く時、どうやって探しますか?
— 大島松二郎(株式会社SNAC) (@arata0_100) January 8, 2020
- 近くの店を探す:25%
- 知り合いに聞く:17.3%
- ネット検索:40.4%
- 野生の勘:17.3%
となっており、若年層の殆どがネット検索を利用していることがわかります。
この記事では、患者が来ない歯科医院が必ずやっておくべき対策について詳しく書いていきますので、集患にお困りの方はぜひ参考にしてください。
歯科医院の患者を増やす=新規を増やす
まず結論から書くと、
- 歯科医院の患者を増やす=新規を増やす
ということです。
「リコールが大切だ!」という声もありますが、新規を増やさなければリコール率が上がってもいずれ離脱してしまいます。
例えば
- スタッフ教育を行う
- サービスを充実させる
- 技術を磨く
- 次回予約を必ず取る
などはすべてリコール対策ですが、これらはすべて「新規が来ているのにリコールが少ない」場合の対策なので、そもそも新規が来ない医院にとっては意味がありません。
全体の患者数を増やすためには、まずは「新規が毎月安定的に入ってくる状態」を作ることが大切なのです。
歯医者の患者数の推移は増加傾向にある
また歯医者の患者数の推移ですが、2002年~2014年では40代以降の年代では増加傾向にあります。
グラフを見ると、1歳~34歳までは減少傾向ですが、35歳以降の年代ではほぼ増加傾向にあるのがわかります。
特に65歳以上の年代では、2002年→2014年で2倍近くに増えていて、全体で見ると需要はむしろ高まっています。
僕の周りでも「歯医者に行きたいけど痛いのが嫌だ」とか「以前の歯医者で説明もなくいきなり歯を抜かれた」などの理由で行ってないという人が結構います。
「行きたいけど怖い…どこを選んだらいいかわからない…」という人も一定数いるので、そこにアプローチ出来るだけでも違うと思いませんか?
歯医者に患者が来ない(少ない)原因
歯医者に患者さんが来ない本当の原因は、何が原因で患者が来ないのかを把握していないことです。
集患が増えるにしろ増えないにしろ、物事の要因がわからなければ「何をすべきか?何をやめるべきか?」もわかりません。
何をすべきかを理解するためには、
- 患者がどのように増えていくのか?
の仕組みの部分を理解する必要があります。
患者が増える仕組み
以下の図は患者が増える仕組みについてです。

患者数が増える要因は、基本的に以下の4つのステップで進んでいきます。
- ネット検索←認知
- 新規患者が来院←新規
- リコールする
- 口コミ
特に新規患者を増やすために重要なのが「1(認知)」と「2(新規)」です。
のプロセスがスムーズに行われれば、安定した新規患者の獲得に繋がります。
新規の獲得が「認知→新規」できていないのであれば
- ネットで検索
- 新規来院
の導線をしっかり作ることが重要です。
歯医者(歯科医院)の患者数を増やす方法
患者数を増やすためには以下の4つの対策を行っていくことが重要です。
これらを1つ1つ丁寧に行い、毎月安定して予約が入る状態を作っていきましょう。
1.新規患者を呼ぶための導線を考える
まずは新規患者を呼ぶための導線を考えていきます。
導線とは
- 来院してもらうための導線
のことです。
例えば一つの集客導線として
- 医院のホームページを作る
- 検索した人があなたの歯科医院のホームページを見つける(認知)
- 予約・来院する(新規)
などがあります。
他にも広告やSNSもありますが、基本的には「認知→来店」までの導線を考え、来院につながる1つの仕組みを作ることが大切です。
なお導線を作る場合に考えておくべきことは
- 初期費用をかけ過ぎない
- 時間がかかりすぎる手法を選ばない
- 専門知識や高いスキルがいる方法は避ける
ということです。
専門知識や高いスキルは確かにあれば有利ですが、身につけるまでにかなりの時間がかかってしまいます。
例えばSEO対策やウェブ制作を独学で学んでいたら1年~2年はゆうにかかります(しかも上手くいくとは限らない)ので、まずは専門知識やスキルが高くなくてもできる手法を選ぶべきです。
現状、店舗型ビジネスで絶対にやっておくべき対策は、GMB(Googleマイビジネス)対策です。
MEO対策とも呼ばれますが、MEO対策なら4000万人のGoogleマップユーザーを対象に歯科医院をアピールすることができます。
まずは初期費用無料で出来るMEO対策から行うのが良いでしょう。
[aside type=”yellow”]MEO対策とは?
MEO対策とは主に検索エンジンやGoogleマップアプリ内で上位表示させるための対策です。

MEO対策ではこのように「地域名+レストラン」などの地域に関わるキーワードで上位表示対策を行っていきます。
Googleマイビジネスに登録し、MEO対策をすることであなたの歯科医院の情報をGoogleマップでアピールでき、新規来院に繋がりやすくなります。
参考記事:MEO対策とは?基礎知識やメリット・デメリットをわかりやすく解説
[/aside]Googleマイビジネスは無料で作成することができ、集客効果も高く、競合が少ない媒体です。
MEO対策なら「歯医者を探しているユーザー」を効率よく集めることができ、来院に繋がりやすくなります。
2.Googleマイビジネスに登録する
MEO対策を始めるためには、まずはGoogleマイビジネスに登録する必要があります。
Googleマイビジネスの登録は以下の記事を参考に作成をしましょう。
[aside type=”boader”]
【2020年版】Googleマイビジネスの登録方法(登録~オーナー確認までの作業手順)
[/aside]
Googleマイビジネスの登録が終わったら
- 電話番号
- 店舗名(正式なもの)
- 住所
- 営業時間
- 営業日
- ウェブサイト
などの店舗情報は細かくいれておきます。
全国的に見ても歯医者さんでMEO対策をしてるところは少ないので、みっちり情報を入れておくだけでも差別化になります。
3.ネット検索需要を把握し、情報を発信する
次にネット上の検索需要(検索する人が求めているもの)を把握します。
特に自分の医院の周辺地域の検索需要をしっかり把握しておくことが重要です。
検索需要がわかればホームページやブログに載せる情報も明確になり、より多くの来院に繋がります。
Google広告(キーワードプランナー)を使う
ではGoogle広告のキーワードツール「キーワードプランナー」を使ってキーワードを探していきます。
まずはキーワードプランナーにアクセスをしましょう。

「新しいキーワードを見つける」をクリックしてください。

ここでは「歯医者」でキーワードを探してみたいので「歯医者」と入力して「結果を表示」をおしてみましょう。

上記の画面になります。次に「地域」をクリックしましょう。

今はターゲット地域が「日本」になっているので、×ボタンを押して削除します。

ターゲット地域を「会津若松市」にして「保存」をクリックしましょう。
※会津若松市にしたのは適当(僕が在住してるだけ)なので、ご自身の歯科医院の市や区で調べてください。

すると会津若松市内で検索されてるキーワードや月間検索ボリューム(月に何回検索されてるか?の数字)が出てきました。
「キーワード候補」には「歯医者」に関連するワードも出してくれるので、歯医者関連での検索キーワードを細かく探すことができます。
エクセルシートに保存する
キーワード候補一覧が出たら、次はエクセルシートに保存してみましょう。

「キーワード候補をダウンロード」をクリックするだけでダウンロードできます。

上記がエクセルシートを開いて整理したあとの図です。
これらのキーワードは「実際に検索されているワード」なので、これらの検索需要に合わせたページ作りをすることで、より見込み客が求める情報提供をすることができます。
検索キーワードを見てみる
では実際に会津若松市内の「歯医者」のキーワード候補一覧を見てみましょう。
- 歯医者
- 歯科
- 近く の 歯医者
- きみ 歯科
- みゆき 歯科
- 虫歯 治療
- 歯科 医
- さいとう 歯科
- セラミック 歯
- ブリッジ 歯
- 歯 矯正
- 歯 の 治療
- 遠藤 歯科
- 歯医者 予約
- 歯 ブリッジ
- 筒井 歯科
- 差し歯 値段
などなど。キーワード候補は「1059個」ありましたので、それだけ歯に関して知りたい人がいるということですね。
集患のためにはこれらの検索需要に合わせた情報を発信することが重要です。
4.検索需要に沿った情報を発信する
検索されてるキーワードがわかったら、次は検索需要に沿った情報を発信しましょう。※検索需要=検索した人が求めている情報
以下に事例を挙げておきますので見てみましょう。
[aside type=”boader”]■キーワード例1:歯医者 料金
- 検索意図:歯医者のプランごとの料金について知りたい
- 提供すべき答え:GMB(Googleマイビジネス)やホームページで詳しい料金説明のページを設置する
■キーワード例2:虫歯 治療 期間
- 検索意図:虫歯の治療期間について詳しく知りたい
- 提供すべき答え:GMB(Googleマイビジネス)やホームページなどで治療事例(期間も含む)などを記載したページを作る
検索需要に合わせた情報を発信することで、より医院周辺の患者さんに効率よくアピールすることができます。
【今後の対策】患者の来院の動機を把握しておく
新規患者が増えたら、来院の動機を把握することが重要です。
- 近くにあったから来たのか?
- 口コミを見て来たのか?
- 写真を見て興味を持ったのか?
- ブログから来たのか?
など、検索するきっかけや来院の動機は様々です。
患者さんが「何がきっかけで来院に繋がったのか?」を正確に把握し、今後の増患対策を練っていきましょう。
まとめ
新規患者を呼び込むためには「認知→来店」の導線を作ることが大切です。
もし現状が
- 自分の歯科医院を見つけてもらう導線がない
という状態なら、必ず接点を生むための対策を行い、安定して新規患者を呼べる状況作りをしておきましょう。